戸建住宅を手に入れる場合、基本的には建物だけでなく土地の購入も必要です。土地購入の際はさまざまな諸手続きを行い、税金や手数料などの付帯費用が発生します。「大変そう」と思われる方が多いでしょうが、事前に調べて準備をしておけば、実際の購入時は比較的スムーズに進められるでしょう。今回は税金や手数料などを含む、土地の購入時に掛かる費用についてご紹介します。
1.土地購入に掛かる費用の内訳は?
土地購入時に掛かる費用の中心は土地代金です。しかし、売買契約を行う時点で土地代金の全額を売主へ支払うわけではありません。契約時は手付金という形で、土地代金の一部(10%程度)を支払います。この手付金は、その後の引渡しまでに売買契約が買手都合で解消された場合は返金されないため注意しましょう。また、手付金は自己資金で用意しなければなりません。
売買契約後にキャンセルなどがなく無事に引渡しを行えた場合、その直前の残金決済で土地代金の残額を売主へ支払います。残金決済には住宅ローンなどが利用できますが、ローンを組む際は残金決済日までに資金を用意できるか確認しましょう。
2.土地購入に掛かる手数料は?
土地購入では、土地代金のほかにさまざまな手数料が発生します。売買契約時と残金決済時にそれぞれ必要な手数料があるため、購入計画の段階で把握しておくことが大切です。
・売買契約時の手数料…仲介手数料全額のうち50%
・残金決済時の手数料…仲介手数料の残り50%、登記を行った際の司法書士報酬
以上がその内訳ですが、不動産会社の仲介がなく売主から直接土地を購入した場合は仲介手数料は発生しません。また、ローンを組んだ場合の保証料や事務手数料などはローン会社に別途支払い、火災保険料などは保険業者に支払います。
例えば、2,500万円の土地を購入した場合、手付金250万円と仲介手数料が3%の場合(不動産会社により相違)で75万円の50%=37,5万円の、合計325万円を契約時に支払います。残金決済時は、土地代金から手付金を引いた残額2,250万円と仲介手数料の残り50%分の37,5万円の合計2287,5万円を支払うとともに、別途司法書士報酬が3~5万円程度になります。
3. 土地購入に掛かる税金は?
土地購入時に必要な税金は、売買契約書作成に掛かる「印紙税」、所有権移転登記に掛かる「登録免許税」の2つです。印紙税は、土地代金が1,000万~5,000万円なら1万円、5,000万円~1億円なら3万円となります。
また、登録免許税はその時点での不動産評価額の1.5%とされ、仮に評価額が1,800万円の場合、登録免許税は27万円となります(平成29年3月31日まで)。
その他、売主には固定資産税や都市計画税など年ごとに発生する税金を日割りで支払わなければなりません。
おわりに
今回は土地の購入時に掛かる費用の内訳についてご紹介しました。土地購入に関する、土地代金以外の税金および諸費用をまとめると以下となります。
・不動産会社の仲介があった場合の仲介手数料(仲介がなければ不要)
・売買契約書作成に掛かる印紙税
・移転登記に掛かる登録免許税
・司法書士報酬
・ローンを組む場合の保証料や事務手数料など(ローン会社へ)
・火災保険料など(保険会社へ)
・固定資産税などの日割り金額(売主へ)
土地の購入時に別途必要な税金・諸費用の目安は、土地購入代金の4~5%ぐらいを想定しておきましょう。全て自己資金で支払う必要があるため、それぞれの費用の支払い時期などをしっかり把握し、ミスのないように賢い資金計画を立てましょう。