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あなたの土地は大丈夫?地震による地盤の液状化のリスクを紹介
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大きな地震は、地盤に影響を及ぼします。地盤の状況は建物の安全性を左右するため、地震の発生により液状化現象が起きれば、住宅の沈下や傾斜などの原因になります。そこで今回は、地盤の液状化のリスクとその調査方法についてご紹介します。土地や住宅の購入を検討する際の参考にお役立てください。

 

地盤の液状化現象とは

「地震の揺れによって地盤が液体状になること」を液状化現象と呼びます。液状化現象が発生しやすいのは、ゆるく堆積した砂からなる地盤で、地下水で満たされている場合です。

砂の粒子が結び付いて支えられていた地盤は、地震の震動で地下水の圧力が高まり、結び付いていた砂の粒子が切り離されることによって不安定になります。正常な地盤の状態を維持できなくなった地盤では、水よりも比重が重い建物が沈下したり、傾いたりします。一方、地下水より比重が軽い下水道のマンホールなどは浮き上がります。

日本で液状化現象の研究が本格的に始まったのは、1964年6月の新潟地震以降です。新潟地震では信濃川の旧河川敷や阿賀野川周辺の旧河道などで液状化が確認されました。鉄筋コンクリートの建物3棟がゆっくりと傾斜し、うち1棟はほぼ横倒しになる被害があり、液状化が注目されるようになったのです。

液状化現象が起きた代表的な地震として、阪神地方および淡路島に甚大な被害を及ぼした阪神・淡路大震災(1995年1月)、東日本大震災(2011年3月)、能登半島地震(2024年1月)などが挙げられます。

 

液状化で戸建て住宅やライフラインに影響も

能登半島地震では北陸地方の広い範囲で液状化による住宅の傾きや、マンホールの浮き上がりなどの被害が見られました。液状化現象が発生した場合、戸建て住宅や上下水道管、ガス管などのライフラインへの影響が懸念されます。

 

戸建て住宅は液状化の影響を受けやすい?

杭を深く固い地盤まで打ち込んだ鉄筋造りの高層マンションに比べて、戸建て住宅などの軽い建物は深くまで杭を打っていない場合が多く、液状化による沈下のリスクが高いといえます。日本建築学会の「液状化被害の基礎知識」によると、建物が0.6度ほど傾斜していると、人はめまいや頭痛を引き起こすと言われています。

 

液状化で水道管やガス管の被害も

地盤の液状化により、地下に埋設された上下水道管やガス管などの破損の可能性があります。また、電柱の沈下や傾斜によって、電気供給に影響を及ぼす場合があります。建物への直接的な被害がなくても、電気やガス、水道などのライフラインが寸断されるリスクには十分注意が必要です。

 

液状化の可能性を判定できる地盤調査「SDS®試験」

液状化現象が発生しやすいのは、ゆるく堆積した砂からなり、地下水位が高い地盤です。このため、液状化の可能性を判定するには、液状化が起きやすい砂地盤かどうか知る必要があります。

ジャパンホームシールドの地盤調査方法「スクリュードライバーサウンディング(SDS®)試験」では、現在普及しているスクリューウエイト貫入(SWS)試験に比べ、回転トルク値などを加味して総合的に分析することで、地盤を構成する土質をより正確に調べることができます。これに加え、地盤調査時に地下水位を測定することで、液状化の可能性を評価することが可能になります。

 

ジャパンホームシールドのスクリュードライバーサウンディング(SDS®)試験

 

また、ジャパンホームシールドは、これから土地探しをされる方やすでにお住まいの方へ、有益な情報を提供できるよう、地盤情報などがWeb上の地図で確認できる「地盤サポートマップ」を無料で公開しています。

 

地盤サポートマップ

 

地盤サポートマップは過去に行った地盤データや液状化の可能性、避難所データなどを地図上に落としこみ、一目でわかるようビジュアル化したサービスです。地盤の液状化によるリスク検討のために、ぜひ有効活用してください。

おわりに

日本は世界有数の地震国です。いつ大きな地震の被害に見舞われるか分かりません。マイホームを建てるときは、建築予定地に地震時の液状化が疑われる要素がないか、地盤調査会社へ確認を依頼することをおすすめします。

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