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地形分類別に地盤の強さをご紹介!
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土地選びは、家を建てる際に欠かせない土台となります。安全性を左右する地盤は、山地と低地、扇状地や三角州など、地形の種類によって強さも液状化リスクも異なるのをご存知ですか。

つまり、地形分類別に地盤のポイントを知っておけば、土地探しの良い判断基準となり、地盤調査の必要性に応じた予算も組みやすくなるでしょう。

そこで今回は、地形分類別に地盤の強さについてご紹介します。

山地の地盤

山地とは、標高500m以上の山間部地帯で、比較的標高の低い丘陵地域も含みます。

険しい山間や火山地帯周辺の土地は、起伏が多く比較的弱い地層が堆積する問題点を抱えています。山地の地盤はそのまま宅地としては使えないため、切土や盛土をして造成するのが一般的です。盛土は、造成前は斜面や谷すじといった土地に施されている場合が多く、擁壁を設置しても、その擁壁の近くには埋戻し土があったりします。

盛土や埋戻し土といった人工的な地盤は、自然に堆積してできた地盤と比べると不安定なことが多く、地盤改良(補強)工事が必要となる場合があります。また、丘陵地の中で谷すじを埋め立てた土地の周辺は、不同沈下のリスクを抱えている点に注意してください。一方で、切土主体の宅地では、地盤は強い場合が多いです。

台地の地盤

台地(段丘も含む)は低地より形成された時期が古く、1万年以上前に形成された土地もあります。一般的に標高が高い台地ほど古い地歴を持つ傾向が高いのです。

低地と比べると河川氾濫などの水害リスクが低く、地盤の状態が良好なことから、宅地化されやすい土地でもあります。

関東地域の台地は火山灰質の粘土である関東ローム層に覆われた地帯で、地震時の液状化の危険性は低く、地盤は比較的強いことが特徴です。

扇状地の地盤

家を建てる際に安全な場所は?地形分類別に地盤の強さをご紹介山地から平地にかけて広がる土地は、扇状に広がっていることから扇状地と呼ばれます。

山地から流れる河川に運ばれた砂礫(されき)や小石などが、山地の出口部分に堆積し、平地まで分布しています。

浅い深度に礫層ができ上がることから、比較的締まりの良い地盤です。ただし、谷の出口にあたるため、大雨や洪水が発生したときは土石流など大規模な自然災害に見舞われる可能性も否定できません。

三角州の地盤

川の流れとともに運ばれてきた粘土や砂が河口付近に堆積し、低く平らかで三角形の形状を持つ三角州地帯が形成されます。三角州には、河川の流れによってできた自然堤防や、 川が氾濫したときの堆積物からなる氾濫原などがあります。三角州は砂や粘土が堆積している場合が多く、山地や台地と比べると軟らかい地盤からなります。また、標高が低く平らな土地のために、台風や豪雨時による水害が懸念される土地といえます。

河口近くの地盤であることから分かる通り、三角州は水害リスクのほか、地震時に揺れやすい傾向のある土地でもあります。

自然堤防の地盤

河川の流れによって運ばれた砂や砂利、礫(れき)が堆積して生まれた地盤で、昔の川の流れに沿って周囲より小高く帯状になっていることから自然堤防と呼ばれます。砂や砂利、礫などが堆積し、比較的地盤は安定しています。排水性にすぐれて乾燥しやすく、古くから集落として利用されている場合が多いのです。

とはいえ、河川の近くに位置することから、液状化リスクには十分留意しなければなりません。

埋立地の地盤

家を建てる際に安全な場所は?地形分類別に地盤の強さをご紹介

埋立地は沼地や河川跡、沖合などを周辺の土地の高さに合わせて埋め立て造成した地盤です。自然に堆積してできた土地ではなく、人工的に造成した土地のため、自然地盤に比べると地盤は弱い傾向があります。

しかしながら、埋立地によっては適切な工法を用いて造成し、十分に締固められた土地もあります。

地震による液状化や、台風や豪雨による水害の可能性は否定できません。

埋立地が以前はどのような土地利用をしていたのか、どのような工法を用いて造成をしたのかなどの情報を調べることも大切です。

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地形別に地盤の強さを理解することは家を建てる際の参考となりますが、購入する土地の強度を具体的にイメージすることは難しいのではないでしょうか。

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おわりに

今回は、地形別に地盤の強さについてご紹介しました。地盤は地形により、強度も液状化リスクも異なります。それぞれの地形が持つ特徴を理解することは、土地を購入して家を建てる際の参考になるでしょう。

土地購入前の入念なリサーチが、安全な住まい作りの第一歩といえます。

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