「大切なわが家を建てよう」「地震などに強い家をつくろう」と思い立ったとき、地盤の調査は必須のものです。地盤の状態を把握しないままでは、しっかりした住まいづくりができません。地盤調査に際して重要なのは、客観的な地盤解析データを得ること。ここでは地盤調査方法のひとつとして、「表面波探査法」を紹介します。表面波探査法の基礎知識に加えて、その特徴やメリット・デメリットについて解説していきましょう。
表面波探査の基礎知識
表面波探査法と聞いても、たいていの方はどういったものかがわからないのではないでしょうか。まずは、この調査方法についての基礎知識を身につけましょう。
表面波探査とは
表面波探査法(定常振動法)というのは、起振機を用いて表面波(レイリー波とも呼ばれる)を発生させ、その波長の伝播速度から地盤を調査する物理探査法の一種です。起振機を使って地盤に揺れを発生させる方法が一般的ですが、これとは別に、複数のセンサーを設置してそこを測点にする起振機方法、多くの測線を設置して計測する多チャンネル方法などがあります。
表面波探査が行われるのは、主に地表面から10メートルほどの浅い部分の地盤構成を調べようというときです。建物を建てる予定の四隅と中央の計5カ所で測定します。探査深度は比較的浅いですが、広い範囲を調査できます。
表面波探査でわかること
表層波探査でわかるのは、地層の境界・傾斜・厚さであり、換算式を用いることで支持力や沈下量などを推定します。これらの情報をもとに、地盤の評価を行います。
表面波探査のメリット
調査する宅地によっては、造成時に使用した盛土材の特性上、その表層部が硬くなっていると、スクリューウエイトサウンディング試験では貫通することができず、調査の続行が不可能になることがあります。こうした場合には、表面波探査による調査が有効です。表面波探査で得られる数値は、相対的強度把握の面では優れているため、表層改良の厚さや締まり具合の確認が可能です。点の調査であるスクリューウエイトサウンディング試験よりも、線の調査である表面波探査の方が、高止まりやばらつきに左右されないために地盤調査として優れている部分もあります。
表面波探査のデメリット
デメリットとしては、調査対象とする層が深くなればなるほど伝達波が弱くなるため、深部の調査精度が低くなります。また、調査測点近くに擁壁や何らかの地中構造物等がある場合には、そこで表面波が反射してそこから先の地盤の正確なデータが得にくくなります。さらに、土質と地下水位は分からないこと、伝播速度に明確な差が見られない土層があることや、層厚が薄い土層は分からないことが挙げられます。
これらの地盤調査方法それぞれの特徴を活かすために、非破壊試験法である表面波探査とスクリューウエイトサウンディング試験等の手法を併用することをおすすめします。
ジャパンホームシールドの地盤サポートシステム
日常生活におけるさまざまなリスクに備えておきたい、できるだけ安心・安全な家づくりを目指しているという方にご紹介したいのが、ジャパンホームシールドの地盤サポートシステムです。
高精度な調査・解析とその品質が保証される安心
ジャパンホームシールドで地盤調査を行うメリットをご紹介しましょう。まずは、地盤調査における精密な調査と地盤解析です。年間10万件におよぶ地盤解析実績から得られたノウハウをもとに、信頼性の高い地盤の評価を行います。独自の地盤評価基準で客観的なデータ解析も、ジャパンホームシールドの強みです。
数値データを多角的に分析し、安全面はもちろん、コスト面でも納得のいく対策方法を提案してくれます。さらに、万が一の事故に備えて、長期(10年)の品質保証が受けられるのも、ジャパンホームシールドならでは。建設中の沈下事故の場合でも、専任のスタッフが対応してくれます。保証期間をさらに10年延長できるオプションなどもあり、安全・安心な家づくりの強い味方といえるでしょう。
安全・安心な家づくりのために必要なこと
これから長らく住み続ける、大切なわが家をつくる際に重要になるのが地盤調査です。調査の結果から地盤を客観的に評価して、安全性を確認しましょう。そして、地盤補強工事が必要と判断されれば、その土地に適切な地盤改良工事を行うことで、安全・安心な家づくりが可能になります。
さまざまな地盤調査方法がある中の一つが表面波探査ですが、調査対象とする層が深くなればなるほど深部の調査精度が低くなったり、調査測点近くに擁壁や何らかの地中構造物等がある場合は、地盤の正確なデータが得にくいといったデメリットがあります。より正確なデータを得て、的確な地盤改良工事を行うためには、専門家に相談しつつ、スクリューウエイトサウンディング試験等の調査方法を組み合わせることが必要でしょう。地盤沈下といった事故を防ぐための第一歩が、地盤調査です。ご家族の安全・安心な毎日のためにも、ぜひ調査方法の知識を身に付けましょう。
ジャパンホームシールドは戸建住宅の地盤調査・解析、住宅検査を手掛ける企業です。 累計200万棟を超える地盤調査・解析実績は国内No.1。 住まいの安全・安心を追求し、住まいづくりに役立つ情報を発信いたします。