マイホームを購入する際に、まず気になるのがその頭金についてではないでしょうか。
頭金を少なくすると月々の返済額が多くなり、長期間日々の生活を圧迫してしまいます。
しかし、多めに用意しようとすると予定額に達するまで期間を要してしまうため、なかなか家を買うことができません。
そこで今回は、頭金の相場と住宅ローン返済金額の一般的な例や目安についてご紹介します。
マイホーム購入の頭金はどれくらい?
マイホーム購入時の頭金は、購入額の1~2割が一般的な相場となっており、全国の平均金額は350~500万円ほどといわれています。
しかし、2011年に不動産・住宅ポータルサイト「SUUMO(スーモ)」が行った、1700人の住宅購入者を対象に年収別に調査したアンケートによると、年収400万円未満の層では、「頭金無し」で購入した人が最多となり、全体の26%を占めています。
次いで、頭金「200万円未満」が23.4%で第2位でした。要するに、年収400万円の層は頭金「0~200万円未満」が49.4%と約半数ということになります。
また、年収800万円以上の層の場合は、頭金「1,000~1,500万円」が約18%で最多でした。
このように、年収によって頭金の金額は大きく異なります。
しかし、現在は住宅ローン金利が低いため、年収が高くても少額の頭金でマイホームを購入する方も一定数存在します。
上記の平均金額はあくまで参考とし、住宅購入後の月々のローン返済額を踏まえた上で、頭金の金額を検討することが大切です。
年収ごとによる頭金の目安と特徴
では、マイホーム購入時の年収別による頭金の相場とその層の特徴について見ていきましょう。
年収400万円未満
・頭金:0~200万円未満
・特徴:男女共にシングルの人が多く、戸建てよりもマンション購入率が高い。また「頭金無し」でマイホームを購入する人も多い傾向がある。
年収400~600万円
・頭金:0~200万円未満
・特徴:既婚世帯・共働きが多い。お子さんの誕生や入学などを機に新築物件を買う傾向がある。
年収600~800万円
・頭金:200~500万円未満
・特徴:小さなお子さんのいるファミリー世帯が多い。頭金1000万円以上で購入した人も多く、貯蓄率も高い。
住宅ローンの借入額と返済金額の相場
「年収の5倍」というのが、住宅購入価格の一般的な目安とされています。しかし、住宅金融支援機構が2015年に行った調査によると、首都圏では年収の7倍が平均値という結果でした。これは近年の低金利が影響しているようで、高い物件を購入した場合でも返済額が低く抑えられることが大きな理由です。
しかし、金利が下がり購入額の平均値が上がっているにしても、この先何十年と支払っていく住宅ローン。きちんとした資金計画をしっかりと立てる必要がありますよね。
では、実際どのくらい借り入れをし、どのくらいの金額を月々返済していけば良いのでしょうか。
35年の固定金利住宅ローンをベースに、年収別の返済ペースや金額の相場を見ていきましょう。
年収400万円未満
・購入価格:約1,500~2,500万円
・ローン借入額:約1,500~2,000万円
・月々返済額:約5~7万円
年収400~600万円未満
・購入価格:約2,500~3,500万円
・ローン借入額:約2,000万~3,000万円
・月々返済額:約8~10万円
年収600~800万円未満
・購入価格:約3,500~5,000万円
・ローン借入額:約3,000万~3,500万円
・月々返済額: 約10~14万円
まとめ
マイホームを購入する際、全額分支払える貯蓄がない限り通常は「頭金」が必要となり、「住宅ローン」を組むことになります。最近では頭金ゼロでも購入できる物件も多いようですが、その分毎月の返済額が高くなり、生活を圧迫してしまうリスクもともないます。そのため、現在の年収や貯金額、これからのライフプランを考慮した上で、「無理なく返していける額」を考える必要があります。できるだけ生活に無理のかからないようなマイホーム購入計画を立てましょう!